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多焦点眼内レンズについて

従来の白内障手術で用いられてきた単焦点眼内レンズでは、手術後にピントの合わない距離を見るためにはメガネを必要としていました。しかし近年の技術進歩にともなって、その不便さを軽減してくれる新しいレンズが登場しました。それが遠近どちらの距離にもピントを合わせることのできる多焦点眼内レンズです。
ピントの合う範囲が広い多焦点眼内レンズを用いることで、手術後はメガネを必要とする場面が格段に少なくなり、多くの方がメガネに依存しない生活を送ることができるようになりました。
レンズ自体の安全性や手術の方法に変わりはないので、多焦点眼内レンズを用いた場合でも所要時間10分程度で日帰りにて手術を行うことができます。

従来の単焦点眼内レンズの見え方

従来の単焦点眼内レンズの見え方 従来の単焦点眼内レンズの見え方
  • 遠距離にピントを合わせた単焦点眼内レンズの場合:遠くの時計はよく見えますが、近くの携帯は見えづらくなります。
  • 近距離にピントを合わせた単焦点眼内レンズの場合:近くの携帯はよく見えますが、遠くの時計は見えづらくなります。

多焦点眼内レンズの見え方

多焦点眼内レンズの見え方
  • 多焦点眼内レンズの場合:遠くの時計に加え近くの携帯電話も単焦点レンズに比べて見やすくなります。

メガネの必要性

メガネの必要性
  • 遠距離にピントを合わせた単焦点眼内レンズの場合:近くを見るためのメガネが必要です。
  • 近距離にピントを合わせた単焦点眼内レンズの場合:遠くを見るためのメガネが必要です。
  • 多焦点眼内レンズの場合:メガネを必要とする場面は少なくなります。ただし、ピントの合う距離を自在に調節できるわけではありません。

日常生活に合わせた焦点調整

眼内レンズは、その方の日常生活に合わせて近距離側の焦点距離を調整してから手術に用いることが可能です。
具体的には多くの場合以下の距離に調整しております。

  • 近距離側の焦点距離を50cm付近に:ゴルフや買い物が好きな方向け
  • 近距離側の焦点距離を42cm付近に:料理や読書をよくされる方向け
  • 近距離側の焦点距離を33cm付近に:写真(カメラ撮影)や裁縫が好きな方向け

この調整は単焦点と多焦点、どちらの眼内レンズに対しても行うことができるので、ご希望の方は眼内レンズの選択時に当院スタッフまでご相談ください。

日常生活に合わせた焦点調整

当院で選択可能な多焦点眼内レンズ

当院で選択可能な多焦点眼内レンズ

ReSTOR・Tecnis Multifocal

遠方と近方に焦点が合う構造になっています。
元々厚生省から先進医療保険の適応として認可されていたレンズです。

LENTIS Mplusについて

完全オーダーメイドの多焦点眼内レンズで、乱視にも対応した眼内レンズです。
ハロー・グレア現象が少なくコントラスト感度が良好です。
オーダメイドのレンズのため近視・遠視だけでなく乱視の矯正も可能です。

TriDiff

焦点が「遠く」「中間」「手元」の三重焦点のレンズで遠近の二重焦点より中間距離の見え方が改善された構造でより自然に見え先進的なレンズです。
オーダメイドのレンズのため近視・遠視だけでなく乱視の矯正も可能です。

LENTIS Mplus ・TriDiff は完全オーダーメイドのため、海外で作成され輸入するまでに約4週間かかります。
ヨーロッパではCEマークを取得しており、既に数多く使用され非常に良好な結果を得ています。
国内では無認可のため、手術に関する費用は自費となります。(自由診療)

※CEマーク:EU加盟国の基準を満たす商品に付けられるマーク。EU本部は信頼の証と捉えています。
また完全オーダーメイドのため発注後のキャンセルはできません。

費用

多焦点眼内レンズ(ReSTOR・Tecnis Multiforcal)

片眼 38万5千円(税込)
両眼 77万円(税込)

LENTIS Mplus

片眼 46万2千円(税込)
両眼 92万4千円(税込)

TriDiff

片眼 49万5千円(税込)
両眼 99万円(税込)

保険適応外のため別途診察代 1回1,200円・点眼薬1本800円がかかります。

LENTIS Mplus・TriDiff多焦点眼内レンズに関わる費用について

LENTIS・TriDiffは日本未認可の眼内レンズとなりますので、術前・術後の検査・診察・投薬を含めすべて自費診療となります。
またLENTIS・TriDiffは患者様それぞれの目に合わせて作製する為、発注後のキャンセルはできません。
当院におけるLENTIS・TriDiffの多焦点眼内レンズを用いた白内障手術の費用は上記の通りとなります。(1ユーロ140円時の価格)